やわらかくも美しくもない(エチピク)

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やわらかくも美しくもない























レビュー&感想(ネタバレあり)
「エチピク」先生の自分の身体が好きになれない、男子大学生が授業で偶然出会った先輩に憧れと愛情と性欲に葛藤しながら向き合っていくエロ漫画「やわらかくも美しくもない」です。
正直これをエロ漫画として読んでいいものかどうか。もちろんエロシーンはバッチリ入っていて主人公の「植原」くんの性のぶつけ方もものすごくいいです。
ただ、それ以上に植原くんと先輩のキャラクターの描き方や二人の関係、情感、ストーリーに引き込まれて抜いてるどころじゃない!ってなりました。
こんなに没入感のあるエロ漫画はなかなかないと思います。エロシーンのために描かれたストーリーではなくてストーリーのためにエロシーンが必要なんだと思いました。いやすごい作品です。
主人公の植原くんは先輩と服を交換してから女装していくのですが内面的なところは割とはっきりと男性面が描かれているんですよね。女の子になりたいというよりは外見が自分の殻となっていてそれを先輩と服を交換したことによって抜け出すことが出来た。結果的にきっかけが女装だっただけだったのかもしれないなと思いました。
植原くんを救ってくれた先輩の接し方もすごくいいですよね。さらっと男性の植原くんに自分の服を着せ、何もおかしなことはないと接してくれる。ただ当たり前として植原くんを受け入れてくれる先輩が素敵すぎます。
どんどんキレイになっていく植原くんは先輩への気持ちを募らせていきます。恋愛感情を恩人であり憧れの人である先輩に向けたくない勘違いだと自分に言い聞かせる植原くんの葛藤に胸が苦しくなっていきます。そして先輩のSNSで彼氏とのツーショットを見て死にたくなって、でも先輩を知りたくて見るのはやめられなくてしんどくなりながら抜いて、先輩の顔を思い浮かべたことに自己嫌悪に堕ちいって。
ここの描写に個人的にはすごい共感してしまいました。なんて人間らしいんでしょうか。
そして今度は先輩が彼氏の浮気をきっかけにボロボロになっていきます。ここまで読み手にとっても無敵感のあった先輩がボロボロに弱っていくっていうのが衝撃的でした。
弱った先輩に対して優しく接しながらも「この女(ひと)を、僕の手で動物にしたい…」とムラムラが止まらなくなる植原くん。いや気持ちはわかるけども表現よ!
そしてよわよわ先輩が要求してくるのが首絞めっていうね!ただこの首絞めにもちゃんと意味が込められてるのがすごい。エロくもあり歪さも感じる描写になっています。
その後、乳首を責められたりそのままぐしょぐしょになったアソコをクンニされてイキまくる先輩はめちゃくちゃエロいです。
エッチシーンは二人の気持ちが絡み合いながらドロッドロのセックスなんですけど首絞めックス成分多めでぐちゃぐちゃになりながら求め合っていくんで性癖が歪みます。
マジでぐっちゃぐちゃでどろっどろです。
最後は純愛要素多めで救われていく二人にちょっと涙腺が緩みました。エッチシーンでこんなに心揺さぶられることある?心救われる優しい終わり方で良かったです。
「やわらかくも美しくもない」は人間らしさや自分らしさを考えさせられる文学作品のようなエロ漫画でした。エロ漫画かこれ?
※作品紹介は個人の主観によるものですので参考までにご覧ください。
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